恋愛カウンセラー,失敗する。

fkitty2006-01-29

久しぶりな友人に会った。まるで昨日See youと言って別れたかのように自然と私達はおしゃべりに花を咲かせていたが,彼女のノリがいまいちよくない。
聞いてみると,どうやらひどい男に振り回されている様子。そしてそういったケースは古今東西どこにでも転がっていて,真面目に,そして暴走ぎみに毎日を生きている女子ならば1つや2つ位は身に覚えがあるような類のものだった。
明らかに今後彼女のとるべき解決策はAかBかのどちらかしかなく,世間的にも,私的にもAの道しかあり得ないと思った。私は彼女がカクカクシカジカと語るのを聞き終えてから,Aの道を選ぶのがベターだということを色々な例を挙げて話してみた。そしてそれでもBの道に未練を残す彼女に対して,最悪Bの方に進んだ場合,こういうリスクがあって,それを甘受してでもBの道を選ぶならそれはそれでいいのではないかと。
てなことを真昼間から2時間位話し込んでいたが,彼女の顔は一向に晴れなかった。そのことが気にかかり,もっと彼女に言うべきことがあったのではないかと色々考えてみた。私の言葉は悪くなかったけれど一歩引いていたというか,客観的すぎたというか,「何か」に似ていたというか。
それはこれ。「…御社のケースは○○に関するものでして,これは裁判所でAという判決が出ています。最近の実務の取り扱い傾向や私の過去の経験からしてもここはAに従った方がよろしいかと…。それでもBとおっしゃるならそれを採ったことによるリスクは甲,乙,丙がありそれを防ぐためには云々」に似てないか?もし私が彼女だったら,こんなアドバイスは欲しくないと思う。これを職業病と言ったら同業の人に怒られる。単に私に想像力が足りていなかったのだ。
ここまで反省したところで,彼女を助ける妙案が思いつくわけでもなく,そもそも年上ぶって「助ける」という意識すらおこがましく思えてきた。今の私の立場から彼女にとって一番いい方法を考えるのではなく,私がもし彼女の年齢で,彼女のバックグラウンドを持ち,自由で頭がよかったらと考えた。そうすれば,Bの道をとることは充分あり得る。負け戦と分かっていても戦いに行かなければならないときはある。
ということを後日彼女に会ったときに伝えた。彼女はニッコリして最後に私達はハグをして別れた。全くアドバイスにはなっていないが,ちょっとは何かの役に立つことを祈る。
今回再認識したのは,ひどい男は万国共通の特徴を有する…では勿論なく,自分が感情のからむ仕事に身構えてしまうのは,こういったデリケートな部分があるからだということ。想像力は教科書からは学べないし。はあ。