新学期

今日から聴講生として週に1回母校のロースクールに通う。本当は週3コマの授業だけれど通学に片道2時間かかるので残りの2コマ分は自宅でindividual study(自習)。この自習制度はここのロースクールでは一般的な制度で,単位には関係なく,勉強意欲があっても授業に出る余裕すらない場合,熱心なJDは自習という形をとり,授業の進行に合わせて教科書を読みこみ,疑問等あれば教授に質問をする。
今はinterectual property law の授業に出ているが,単位も仕事もバーも関係なく純粋に法律の勉強をするのは楽しく,もはや趣味の領域といえるかもしれない。教授が知的財産権を保護する利益よりもその権利をもとに社会が発展する利益を優先するという考えを持っているということが分かり,今後の授業が余計に楽しみになった。
家に帰り,ロースクールでちょっと会ったきりでゆっくり話せなかった日本人の友人に「やっぱり大学はいいですね。」とメールをしたら,「私もいよいよあと数ヶ月でまたサラリーマン生活が始まります。学生は利益責任はないし,上司部下との人間関係は不要だし,へんな役員への気回しも必要ないし,いいですわ。」という哀愁漂う返事がきた。彼曰く,サラリーマンは仕事以外のことの方が仕事よりもよっぽど大変なのだそうだ。会社勤めの経験がなく,それでも企業法務を扱っていることになっている私は,ここで多くの法務マンと知り合い,法律以外の勉強をさせてもらっている。法律事務所だって多少は仕事以外の煩わしさはありますけれどもね。ごにょごにょ。