ふと気づいたのだけれど,司法研修所を卒業して昨日でまる4年。今日から5年目に突入ということになる。私が4年前に想像していた5年目のいわゆる「アブラののった」(この言い方は下品で好きではない。)弁護士と自分との間に結構なへだたりがあり,けれど,具体的にはそのへだたりが何かはよく分からない。

こんなことを考えているのも,司法研修所のクラスの担任だった刑事裁判官の最近の判決に関する記事を見たため。http://www.asahi.com/national/update/1001/012.html
刑事裁判において,検察官の求刑以上の判決を出すのはもちろん可能だけれど,裁判所の内部慣行で,判決における量刑は概ね求刑の8割程度にとどめるのが普通。にもかかわらず,この判決はその慣行にはしたがっていないわけで,判旨に教官の信念が垣間見え,私が知っているころの教官のそれとの間に全くぶれがないことについて,爽快に思う。
(注:判決全文を読んだわけではなく,あくまで上記記事から得た情報についてのコメント)