ベルリンにて

ザグレブからベルリンまで、なじみのない国々を乗り越え頑張ってたどり着いた(ただ座っていただけ)。今回、アメリカ時代のクラスメートのドイツの友人の家を訪ねるにあたり、ドイツの他の街に行く程度の余裕があり、トリノで会ったスロベニア人の友達が「ベルリンは世界で一番美しい街」と言っていたのを聞いてベルリンに寄ろうと決めた。

美しい街といっても色々な意味がある。私が滞在したベルリンの旧東ドイツ側は、イタリア各都市の華やかでエネルギーに溢れる美しさとは違い、凛として整然とした美しさを持つ街。土地を贅沢に使っていて、道幅が広く、歴史的建物は威圧感を感じさせる。広々としているのに高層ビルがあまりなく、風がこちらにまともにぶつかる感じでとても寒い。日本人がこの場所に気軽に観光にこれるようになったのは、そう昔のことではないのだなあと感慨にふける。

昼間は旧市街をぶらぶらし、夜はふと見つけたベルリン動物園の近くにあるオペラハウスに入り当日券で「蝶々夫人」を見た。ドイツで、日本を題材とするイタリアオペラを見るのはなかなかおもしろい。が、イタリア語もドイツ語も全く分からず途中で寝てしまう。