California Zephyrの旅(3)線路は続くよどこまでも

アメリカ横断列車なんてかなり素敵でロマンチックと思っていたのに,これが結構退屈する。退屈しないように,雑誌4冊,ペーパーバック1冊それから宿題を持ち込んでいたけれど,雑誌は瞬く間に読み終える。残り特に宿題は手をつける気もおこらなない。その結果,ボーッと窓の外を眺めて過ごす時間が増えるが,最初美しいと思う景色(例えば一面に広がる砂漠や草原や岩場)も,まるで列車が止まっているかのように長時間同じなので,後の方ではすっかり感動が薄れてしまう。美人は3日で見飽きるというフレーズを場違いにも思い出す。


振り返ると,列車は,イリノイ州からネブラスカ州までは草原地帯,コロラド州からネバダ州までは岩山や砂漠地帯,カリフォルニア州に入ると針葉樹林地帯を走っていたので,それなりに窓の外はバラエティに富んではいたはずなのに,当時はかなり退屈だった。食事くらいしか生活のアクセントがなく,なのにその食事はレンジでチンするものばかりで2泊3日これが続くのはつらい。ハンバーガーやホットドッグを避けていたら,スープくらいしか食べるものがない。


驚いたのが,横になって寝ることのできない安いコーチ席に年配の人の多いこと。しかも日中喋り続けていてとにかく元気。アメリカ人は体力がある(肉食だから?)というのは知っていたけれどここまでとは。