Phillyでラーメンを食べながら考えたこと

留学始まって以来最も忙しいのではと思われる今,なぜか合衆国建国の地Philadelphia(以下Philly)に来ている。NC住民のビザ申請は隣の州のDCではなくPhillyで,というわけの分からないビザ管轄のために。これをイケズといわずして何をイケズというのだろうか。


行きたいと思って計画を立ててワクワクするのも重要な旅行の一部なので,したがって今回のは旅行とはいえないし,Phillyは治安が悪いということをよく聞くので,いつもの旅行みたいに動き回ることについては全く気乗りせず。ホテルにこもって次の進路先から送られてきた課題をこなしつつ,それでも何もしないのもあんまりなので,チャイナタウンにラーメンを食べに行くことに決定(パリでも似たようなことをしていた記憶が…。)。


歴史的な建物と雑多な建物が混在しているPhillyダウンタウンを少し歩くと,NC各所のダウンタウンを思い出すものがあった。所在なさげにぶらぶらしているあまり裕福でなさそうなアフリカンアメリカンがそこかしこにいる。まだ夜は更けてなかったけれども,ちょっと緊張して早足になる。チャイナタウンに入ったあたりから同じように所在なさげにぶらぶらしている中国人が多数出没し,中にはこちらをじろじろと見る男性もいるのだけれども,それに対してはあまり緊張しない。「何か用?」という感じ。この違いは何だろうとラーメンを食べながら考えたが,結局,見慣れているかそうでないかによって,私の緊張度が違うのではないかと思い至る。南部に住んでいるとはいうものの見知らぬアフリカンアメリカンに対しては,知らないものへの畏れがあるんじゃないかと。Philly治安悪い情報ももちろんこの緊張感に一役かっている。でも今のところ目だって治安が悪いという感じはしない。


それにしても,1人でラーメンを食べるなんて日本ではまずあり得ない。日本では,女性がラーメンを食べるときは必ず男性と一緒にという不文律でもあるのか(笑),そういったことを1人でしようという気持ちが起こらない(おそらく帰国してからもそう。)。アメリカでは,「どうせ誰も私のことなんか気にしてないし。変わっていると思われようと外人だから変わっているに決まっているじゃない。」という開き直りの態度で臨んでいるためかある意味ラクができる。単に私が自意識過剰なだけかもしれないけれど,そういう女性の皆さんは多いのでは?