ジヴェルニーのモネの庭

fkitty2006-05-09

モネの絵がそれも花の絵が大好きなので,この日はパリ見物よりも先に,「睡蓮」等の傑作が生まれたジヴェルニーのモネの家と庭へ。パリからバスで3時間ほど西に走ればそこは既にノルマンディー地方


この日はものすごく寒く,時々氷の粒が宙を舞っていた。NCの夏気分を引きずったまま薄着かつ裸足でフランスに来てしまった私にはこれがつらいのなんの。なので,前々から行きたいと思っていたモネの庭の感激度は3割くらい落ちてしまった。それでも,「ここはあの絵で出てきた場所かな」と記憶の中のモネの絵と照らし合わせて庭を見て回れるのはとても楽しい。庭は何というか,色使いや配置がとても斬新でおしゃれなかんじがした。


驚くべきは,モネの日本への心酔ぶり。一歩モネの家に入ると葛飾北斎等の日本画が幾部屋にもわたってずらりと壁に飾られているのを見ることができる*1。一大日本画コレクションといってよく,これが19世紀のフランスに,しかもそんなに裕福でもない画家の元にどうやって入ったのかと不思議な気がする。さらに,睡蓮が咲いている庭の池にも日本の太鼓橋を模して作った橋が掛けられていて日本人としては誇らしいようなこそばゆいような。


その後はモネの家の近くのフレンチレストランへ。同じバスに乗っているシアトルから来た女性2人にパリの情報をもらったり昼間っからワインを飲んだりで有意義な時間を過ごす。


最後はパリ郊外のヴェルサイユ宮殿。元ヅカファンの私としては「バラべールサイユー♪」と歌ってもいいところだけれど,何せ寒すぎてそれどころではない。宮殿の正面は修理中とかで,そのせいかいまいち華やかさに欠けていた。ルイ14世が贅を凝らして作ったという宮殿の内部*2は全てがロココ調のメルヘンなもので,見学が終了した際は当分天使とか金色とかは見たくなくなる。


それにしてもツアーは集合時間厳守が求められるので(当たり前)大変疲れる。今回はジヴェルニーに行く交通手段があまりなかったのでツアーバスに申し込んだけれど,ヴェルサイユ宮殿だけに行きたければパリから電車を使う方が気楽でよろしいかと。

*1:彼自身の絵(本物ではない。本物は美術館へ。)は数点あるのみ。

*2:家具があまりない。その理由は,フランス革命後フランス政府がお金が必要とする度に宮殿の調度品を売っていたから。