アリゾナの空の色の石

アメリカンインディアン居留地のお土産と言えばインディアンジュエリー。これからの季節にぴったりなターコイズトルコ石)のアクセサリーを求めて感じのいい小さなインディアンジュエリー屋に立ち寄った。ここに来て思ったのが,ターコイズの一大産地であるアリゾナの空の色はターコイズの石の突き抜けた明るい水色に本当によく似ているということ。ノースカロライナの空にはあまり見られない色。
アメリカンインディアンといっても,この地域にはナバホ族の他にホピ族やズニ族その他が存在し,それぞれにアクセサリーを作っている。素人目にはどれがどの部族のものだかがよく分からないので,そばにいたスタッフに色々質問しながらナバホのものを選ぶようにする。ショーケースに入っているようなアクセサリーでも想像していたよりリーズナブル。例えば写真左のピアスは$20もしない(勿論高いものは$300〜とお高い。)。
ナバホ族は最初にターコイズと銀とを組み合わせてアクセサリーを作った民族であることとか,指輪の場合石の形や模様の有無にかかわらず値段はそんなに変わらないことなどなどを教わっているうちに私の購買意欲も一段とヒートアップ。まさにその時,お店の電気が突然消えた。
どうやら閉店時間を10分オーバーしていたらしく,別のスタッフが電気を消したらしい。私は見るからに色々買いそうなお客だったのに(すでにその時3つ選んでさらに物色を続けていた。),この商売っ気のなさよ!もうアメリカ暮らしも短くなく,アメリカの店が閉店時間に厳格な傾向にあることはよく知っているけど品物を選んでいる途中に消灯されたのは初めて。「お客様は神様です。」という日本のことわざ(?)を教えてやりたいと本気で思ったけどぐっとこらえた。ターコイズのネックレスも欲しかったのに…。
安いので偽物をつかまされているのでは?という心配は今回に限ってはあまりしない。店構えがきちんとしていたというのもあるけれど,The Indian Arts and Crafts Act of 1990*1という連邦の法律で「米国内ではインディアンジュエリーではないものをそうだといって売ってはならない」という決まりがあって,違反者には民事責任や刑事責任が問われることを事前に何かの本で読んでいたから*2。現に,私の寄ったこの店でも中国製のものはこれとこれだと教えてくれた。居留地のそばにまでインディアン風ジュエリーを卸している中国パワーもまた恐るべし。
なお,今後アメリカンインディアン居留地に行かれる人はアメリカンインディアンの悲惨な歴史について勉強しておいた方がより理解が深まるものと思われます。ミーハーな私は何も知らず今頃こういうものを読んで驚いている始末*3

*1:http://www.doi.gov/iacb/act.html

*2:例えば法人がこの法律に違反した場合$1,000,000の罰金を課される可能性がある。こういう法律があるということは過去にはぼったくりが頻発していたのだろうと予想できる。

*3:http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%A4%E3%83%B3%E3%83%87%E3%82%A3%E3%82%A2%E3%83%B3