ロースクール内にある自分用の郵便箱から取り出したペーパーの表題には上記の文字。なぜに朝っぱらから「こにちわ弁護士!」?3秒くらいそのアルファベットが何語なのかすら分からず,しばしの思考停止に陥る。親切な教授の誰かが法律雑誌のコピーを入れておいてくれたらしい。中身は読まなくても分かるがそれでも読んでしまう。一言で言えば,閉鎖的な日本のマーケットがより外国の弁護士にも解放されるため*1,大手米系及び英系の法律事務所に所属する外国の弁護士は喜び,反面日本の弁護士は戦々恐々としているというもの。昨年分裂した日本の某事務所に関しても,この規制緩和の流れの結果であるという分析までされている。我々日本の弁護士はこれまで人数が少ないことから,諸外国に比べて競争に晒されておらず,さらに外国の弁護士を実質的にマーケットから締め出すことによって二重の意味で保護されていたところ,両者とも無くなりつつあるのだ。

今期採っているLaw Practice Managementの授業の第1回目で「弁護士は,ビジネスマンかそれとも専門家*2か」という問題があったが,個人的には,普段から弁護士はビジネスマンであると考えているので,弁護士に対する規制が取り払われること自体には反対することはしない。これからは,自分で自分を守るという他の世界では当たり前の努力が要求されるだけのことである。ロースクールにおいては日本の弁護士は私1人なので,同級生にコピーを見せながら「結構これから私も大変なのよ。」という話をしたら,ヨーロッパの某国出身の弁護士に「それのどこが大変なのか?」という反応をされてしまった。反対はしないけど,変化の時期というのはいい意味でも悪い意味でも大変なのである。

*1:外国弁護士による法律事務の取り扱いに関する特別措置法の改正が今年の4月に予定されている。

*2:ビジネスのことを全く考えない法律馬鹿というような意味で使われていた。