Turinに到着

NCからシカゴを経て(1回目乗り換え)なぜかミュンヘンに行き(2回目乗り換え),聞いたこともない地元のエアラインの小型プロペラ機でミュンヘンからトリノに入る。この状況で預けていた2個のスーツケースが失くならなかったのはラッキーだったとしか言いようがない。


上空から見るトリノの街は,映画「冷静と情熱のあいだ」の最初のシーンのように建物全てがレンガ色で統一されていて旅情も高まるというもの。勿論観光しに来たわけではないけれど。ただその後がいけない。空港から乗ったタクシーの着いた先は旅情もなにもあったものではなく,どこにでもあるどうでもいい郊外の街。ここは埼玉県の和光市ですよと言われてもしばらくは気付かないと思う。道路を挟んだ向こう側にはこの2月に荒川選手が金メダルを取ったパラベラ競技場があるけれど,今は祭りの後というか,寂しい雰囲気が漂っている。荷物を解くとNCの家を出てから24時間以上が経っており,えらい遠くまで来ちゃったよとしみじみ。


驚いたことにその辺を普通に歩いてるイタリア人には英語が殆ど通じない。ヨーロッパ人は皆3ヶ国語以上を操れると思っていたのは単なる妄想だったのか。これから3ヶ月半の大半を過ごす研修センター内(英語が公用語)には飲み屋まで入っているのが何とも不思議だったのが,外に出るとイタリア語しか通用しないということになるとこれもまあ分かる。それでもセンター内の寮の滞在費が1泊83ユーロという国連の施設とは思えないぼったくり価格なので,一刻も早くここを脱出してイタリアンなアパートに移ろうと決意する。